異文化実習 in カンボジア
スオスダイ!(こんにちは!)
私はこの夏、国際キリスト教学専攻の選択必修科目である「異文化実習」のため7月11日から8月10日までの1ヶ月間カンボジアに行ってきました。
初めの3週間は日本語教師としてのボランティアを、残りの1週間の団体主催スタディーツアーに参加してきました。
実習先はカンボジアで活動するNPO法人GLOBE JUNGLE(以下、グロジャン)。
孤児院の運営や学校建設・運営、女性への職業訓練等、幅広く支援を行っておりで日本人女性が活躍している団体です。
今回私はグロジャンが支援する中の一つ、プレイクランフリースクールにて日本語教師のボランティアをさせていただきました。
プレイクラン村はプノンペンから車で3時間ほどの場所にある村です。
道は整備されておらず、家は手作りの高床式で蚊帳を張って寝ます。家の扉や窓は開けっ放しのため、犬や猫、虫が入ってくるのは当たり前。夜中に動物の鳴き声で目が覚めることも多々あり、初めの頃は寝不足が続いたこともありました。
数年前に電気が通り、電球の使用やスマートフォンの充電(村の人たちはみんなスマートフォンを持っています!)が容易にできますが、未だにガスと水道は通っていません。料理は火を起こして行い、水は雨水を貯めた水瓶から汲んできて料理や洗濯をします。シャワーも当然ないため貯めてある水を桶ですくって浴びるといった、日本人からしてみればタイムスリップしたかのような生活を送っています。
このプレイクラン村にてフリースクールの校長先生宅にホームステイをしながら3週間、約140名の子どもたちに日本語を教えました。
授業は1日7回。ひらがなや単語に始まり、文法や日本語の歌も教えました。
もちろん私はクメール語が全くわからないので、授業はすべて日本語で行います。
経験も知識もありませんでしたが、私の「教えたい!」という気持ちと、子供達の「日本語を勉強したい!』という気持ちが合わさり、教材不足になるほどに進みが早く子供達の熱意には本当に驚かされました。
毎日キラッキラの笑顔で登校してくる彼ら。
スコールが来たって、停電して電気がつかなくたって、休日だって、そんなの彼らには一切関係ありません。
少しでも時間があれば「せんせい!スタディー!ジャポン!」と声をかけてくれて、休み時間になればお菓子くれたり、一緒に折り紙したり、お絵描きしたり。
彼らの勉強熱心さ、人懐っこさに日々たくさんのエネルギーをもらい刺激を受けました。
この学校には親を亡くした子や、出稼ぎのために両親と離れて暮らす子どもが多くいます。みんなまだ小学生で寂しいはずなのに、そんな姿はこれっぽっちもありません。学校から離れたところに暮らす子や親からの送り迎えがない子は、上級生の自転車に乗せてもらって登校します。
家に赤ちゃんがいれば、親や兄弟関係なく近所のおじちゃんおばちゃん、近所の子供達みんなで可愛がり世話をします。そのためみんなとっても仲良し!
言葉も通じない、日本語教師の経験もない、ネット環境もなく日本人ただ一人という環境での3週間は大きな不安と緊張で始まりましたが、村の方々の優しさと、子供達の笑顔と熱意に励まされ、3週間後には涙が溢れてサヨナラが嫌で寂しくてしょうがなくなっていました。
スタディーツアーでは、世界遺産アンコールワット巡りやポル・ポト政権による大量虐殺が行われたトゥールスレン博物館訪問、村の井戸掘り、カンボジア日本語学校の生徒との運動会など文化と歴史に触れる1週間を過ごしました。
異文化実習でのカンボジア行きは異例のことでしたが、多くの方の祈りと協力によってこのような素晴らしい経験をさせていただきました。
たくさんの笑顔と優しさに触れ、大好きになったプレイクラン村とカンボジア。
彼らに出会えたこと、日本語教師としてボランティアが出来たこと感謝しつつ、まだまだ多くの必要があるカンボジアのために続けて祈っていきたいと思います。
チョムリアップ リア!(さようなら!)
国キ4年:Toyama