“Merry Christmas!!”~コラム

中高生向けの聖書コラム「TCUだより」を、ブログ形式で公開しています。
皆さんがキリスト者として将来を考える上で、少しでもお役に立てれば幸いです。


こんばんは!アドベントのこの時期、どのようにお過ごしですか?お祝いムードの中、イエス・キリストの降誕の出来事を思いめぐらして、その素晴らしさを深く知る者とされていきたいものです。今回のテーマもそのような事から選びました。イエスの母、マリアの信仰の姿を見ていきましょう。

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「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」(ルカ1:38)

これは、マリアの言葉です。ガリラヤのナザレという町に暮らしていた少女。高い地位も、権力も、力もなく、ごく一般的な生活を送っていたであろう彼女は、突然、聖霊によって身ごもったという知らせを受けます。信じられないことです。しかし、マリアは主の御心を受け止め、先ほどの信頼の言葉を述べました。

マリアにとって、この出来事はこんなにも素直に受け入れられることだったのでしょうか。そんなことはありません。彼女もまた、「どうしてそのようなことが起こるのでしょう。」(34節)と、神の御業の不思議を訴えました。また少し冷静に考えると、彼女は非常に重たい重荷を負わされたように思います。未婚の自分が身ごもったことが知られたら、姦淫の罪で訴えられ、石打の刑で処刑されるのです。必死に無罪を主張しても、彼女の言葉に耳を傾ける人はいないでしょう。世間体や律法を考えれば、焦り、困惑、不安、恐怖心…様々な感情が彼女を襲っても決しておかしくありません。

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私たちも、どうしようもない現実を突きつけられる時があります。病気、事故、災害、大切な人の死、家族の崩壊、理想とは違う自分自身の姿…。それらは自分の力ではどうにもできません。言ってみれば理不尽ですし、どうして自分が?と思うことです。誰のせいでもなく、理由も目的も分からない現実が突然押し寄せます。皆さんはそのような状況にあって何を信じますか。またマリアは、何を信じたのでしょうか。

彼女は、全能なる神、そして愛なる神への信仰から揺らぐことはありませんでした。神にとって不可能なことは何もありません(37節)、聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます(35節)。御使いの言葉に力強く、また平安の内に立ったのです。
神様が導いてくださった信仰によって、彼女は受け止めきれない現実を生き抜くことができました。その先にあるのは、主とともにある平安です。それは今、聖霊によって生まれた一人の男の子によって私たちにも開かれています。マリアの信仰を導き、全世界の大きなご計画をも導く神様は、私たちにも目をとめてくださるのです。聖霊に導かれて、一切を神様にお委ねしましょう。その先で、神の見えざる御手が確かに働くところを見たいものです。今日、皆さんが主の栄光を見ることができますように!

(hi-b.a.スタッフ 国府田祝子)