「新しい事が」

 本学のホームページが新しくなった。そのため、ブログの更新が一ヶ月間待たされた。古いものが過ぎ去り、すべてが新しくなるのに時間をかけたというわけだ。というのも、これまで「東京キリスト教学園」のホームページであったが、これからは「東京基督教大学」として、新たなスタートを切った次第である。本学園の併設の神学校がこの3月末をもって62年半の歴史を閉じ、本学の大学院へと一本化された。17名の大学院生と教会音楽専攻科1名を加え、新入生58名(昨年9月入学のアジア神学コース6名を加えて)を迎えて、去る4月6日に入学式が執り行われた。桜がちょうど綻び始めた時期であり、新しく咲き乱れる矢先でもあった。1980年の三校合同以来の「一つの新校」が実現し、その最初の入学式となった。本学園の歴史の新たな一コマに身を置くことができ感慨無量である。

 本学のホームページもさることながら、これまで「学園報」であった学園の広報文書が、4月から「大学報」に模様替えし、さらに文字や紙面が大きくなって見やすくなった。本学の状況をできるだけ包括的にしっかりとお知らせしたいものだ。4月下旬には、米国シカゴ近郊にあるホイートン大学理事長のダビデ・ギーザー氏ご夫妻が本学を訪れた。ホイートン大学は、キリスト教リベラルアーツ大学として米国でも有名で、本学との歴史的なつながりが深い。前身校もこの大学の卒業生ダン・ホーク先生によって設立され、その理念と精神が本学に受け継がれている。キリスト教信仰と学問の統合を目指しつつ、日本と世界に聖書的な価値観と指針を示して生きる人物を育成するというものだ。3年ぐらい前に前学長のデュアン・リトフィン氏が本学を訪れ、昨年は二人の学生が短期留学生として本学で過ごした。新たな交流が生まれつつある。

 また、本学の同窓会も新たな歩みを始めた。本学創立から22年、前身校との継続とさらなる展開の中で、同窓会組織も適切なあり方を模索し、同窓生との交流や本学への支援などに関わって来られた。今回の同窓会役員改選で、本学の卒業生(本多守氏)が始めて同窓会会長となり、また、役員も多く本学の卒業生が占めることとなった。時を得た改選であり、今後の同窓会の働きに期待が高まる。昨年4月からスタートした「TCU支援会」も全国各地に広がりつつあり、その地区委員も前身校や神学校の同窓生とともに、本学の卒業生も主体的に関わりもってきている。本学の教育・教員組織の改編が、新しい出来事を生み出しつつある。もちろん、新しい事には、苦悩や問題もある。学生募集と学生指導において振るわれ、気を引き締めて一つ一つの事柄に当たらねばならない課題に直面させられている。けれども、新しいことが起ころうとしているこれからの歩みにおいて、「大いなることを神に期待し、大いなることを神のために企てる」本学でありたいと願う。

「見よ。わたしは新しい事をする。今、もうそれが起ころうとしている。あなたがたは、それを知らないのか。確かに、わたしは荒野に道を、荒地に川を設ける。」(イザヤ43:19)